【レトロゲーム秘宝館-別館-】「アイドル八犬伝」
「アイドル八犬伝」トーワチキ 1989年9月14日 発売
「伯爵令嬢誘拐事件」という最狂クソゲーで知られるトーワチキが送るアドベンチャーゲーム。制作は「東方見文録」という最狂シナリオで知られるゲームを制作したナツメ。最恐のタッグである。
しかし、最恐タッグが手を組んだ割に意外にもシステム周りはまっとうなアドベンチャーとなっている。が、システム以外の面はオバカテイストがこれでもかと詰め込まれているが、それでも「トーワチキの良心」と呼ばれるほどに目に見えた破綻はない。
コマンド選択型のアドベンチャーゲームで、主人公が自分をサポートする七人の仲間を集め、トップアイドルになることを目指すというもので、「南総里見八犬伝」とは名前以外特に関係がない。
全五章構成で、各章ごとに小さなシーンに分かれており、フラグを立てないと場面転換できない形式になっているが、難易度・攻略自体はとても簡単。
己の死期を悟った祖母の財産を相続するにあたり、自分の力を世に示すような仕事を求められる主人公エリカ。しかし姉2人が若くして高名な学者や実業家なのに対し、自分は歌しか能がないお嬢ちゃんに過ぎず、唯一のとりえである歌を武器にたったの三ヶ月でトップアイドル目指す、というストーリー。
くだらないダジャレやおバカな展開のオンパレードで終始物語が進行する。「ウーパールーパーじゃなくって乳母」、「ちょっと待ってチェルノブイリ」、「ありがトーワチキ」などなど、肩の力が抜けるテキストが大多数を占める。しかし実は、トーワチキがナツメ側に持ってたシナリオがつまらないという理由で没にされ「ならば徹底的にくだらないダジャレを仕込んでしまえ」とハッチャけた結果OKが通ったという経緯があるため。
ちなみに、ナツメ側がシナリオの参考にと紹介したシナリオライターも、ちょっとアレな人で、彼が数日で書き上げた原稿用紙200枚程のシナリオもこれまた凄まじいものだったらしい。それが功を奏したか、シナリオに関して文句を言われることはなくなったとか。
本作ではトップアイドルを目指すという設定を活かして劇中歌を攻略のヒントに用いるというなかなか凝った設定があるのだが、その歌のほぼ全てが電波ソングである。
BGM自体は、「魂斗羅」や「キングコング2怒りのメガトンパンチ」で知られた禎清宏が手がけており、ワンループは短いものの結構良い。
特にエンディング曲「きみはホエホエむすめ」は、8bitのサウンドに意味不明な歌詞を乗せた、まさに電波ソングの走りとも呼べる名曲。ちなみに、タイトル画面では「ヒューヒュー」や手拍子の入ったコンサートバージョンを聞ける。
その後、2007年に発売された昭和アニソンを8BITアレンジしたCD、「ファミソン8BIT」のボーナストラックとして実際に歌われた。歌手は桃井はるこ。
さらに2011年の冬コミにて、およそ20年越しで作曲者の見里朝生が参加するCDが発売された。しかも原作にに即した書き下ろし曲、及び何故かロシア語訳とフランス語訳まで同時収録。
良くも悪くも80年代の、ハチャメチャコメディ色を強く持つアドベンチャーゲームではあるものの、それだけに留まらず独特の台詞回しやくだらないギャグで、脱力感を醸すことに成功している。
アドベンチャーといえばテキストや物語の質、謎解きが主流を占めた中、こういった誰でも楽しめる、ちょっとした長編アニメを見ているようなノリでプレイできるゲームも、また稀有な存在であったといえる。
コメント
個人的に思い出深いゲームで大好きです。一回のプレイ時間は短めですが、しばらくするとまたプレイしたくなってしまう不思議!アドベンチャーゲームなのにリプレイ性高いのは自分だけだったんだろうか…
主人公のエリカちゃんが歌う「君はホエホエむすめ」は、今の時代だからこそ通用しそうな、一度は聞いてもらいたい名曲ですね!7人の仲間は…やっぱりホシミちゃんがオキニですね。「お答えします」ってセリフの頭に必ず付けるのが良いです。
レビュー
ありがタイヨーホエールズ!とか今言ったらなんのこっちゃと思われそう。
オススメ度 | ★★★★★ |
メジャー度 | ★★★★★ |
難易度 | ★★★★★ |
セクシー度 | ★★★★★ |
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