
【レトロゲーム秘宝館-別館-】「星をみるひと」
ファミコン黎明期のRPG作品。ドラクエのヒットでRPGブームが到来した当時のファミコン業界に舞い降りた怪作。圧倒的な難易度と理不尽さで伝説のクソゲーとして名を馳せる。
ドラクエのようなファンタジックな世界観とは一線を画す、SFな世界観とストーリーを売りにしたオーソドックスなRPG、と言えば聞こえは良いが、本作はそんな稀有な要素を吹き飛ばす程のクソ要素と理不尽がすべてを支配している。
ゲームが始まるといきなり何も無い野外フィールド画面に主人公一人が放り込まれる。出来損ないのような汚いグラフィック、オブジェクトの配置も無茶苦茶、何もかもわからないうちに現れた敵に倒されゲームオーバーを迎えてしまう。
説明書によれば、「主人公は超能力者だが全ての記憶を失っている。自分が何者なのか、ここはどこなのかも分からない」と要するに何もわからないこと自体がゲームの仕様なのである。
実は、主人公のスタート地点から左に一歩進んだところに最初の街が存在するのだが、この街は「超能力で隠れている」という設定でフィールド上には表示されない。もちろんノーヒントでそれを探すわけだが、ゲーム序盤とは思えない敵の強さ、そしてイライラするほど遅い移動速度がさらにストレスを加速させる。
RPGで最も重要と言える戦闘シーンでもシステムの破綻は顕著で、例えば通常のゲームであれば何らかの武器を装備すると攻撃力がアップするものだが、何故かこのゲームは攻撃力が下がる、というか与えるダメージが最低になる。それに加え、先ほどから述べている通り序盤に登場する敵「ふっかつしゃ」がおよそ開始直後に出てくる敵とは思えないほどに強い。このゲームは戦闘から逃げることができないため、であったら即死である。
自分のひっと力(HP)の下1ケタが表示されない、(例えばHPが「50」のときは「5」と表示される)素早さのパラメーターに意味がない、コマンド選択をキャンセルできないなどの不具合も兼ね備えるが、戦闘に関してだけでももはやここでは語りきれないほどに酷く、破綻している。
RPGとしての謎解き要素も意味がよくわからないものが多く、新たな街についても何をしていいかわからないなどはザラである上、ゲームとしてのストーリーも最後まで特に語られる事はない。
基本的なことができていないにもかかわらず、マルチエンディングだったりするが、最後の会話の選択肢ですべてが決定する粗末なものな上、3つあるEDどれもが後味が良くない。
非常にクソ要素の多いゲームではあるものの、SFチックな世界観のストーリーやシュールさと美しさを兼ね備えた音楽、破綻しつつもオリジナリティに溢れたゲームシステムなどは一部から支持されており、今でも熱狂的なファンが存在する。
最後までプレイして世界観やストーリーを完全に理解できれば、このおかしなゲームバランスや鬼畜難易度が世界観に即した表現の一種として理解できるのかもしれない。
ただ多くのプレイヤーにこの「プレイ自体がやりこみ」と言われるゲームを完璧に、なんの文句もなくプレイさせることは酷としか言い様がない。制作サイドの努力と、素晴らしい設定を伝える技術力があれば話は違ったかもしれない。
コメント
どこがやばいって、はっきり言って全てがやばいゲームですw
きちんとプレイして楽しもうとするプレイヤーを絶望のそこに叩き落とす難易度と理不尽さ。
ゲーム自体の作りの稚拙さ、プレイする人のことを一切考えてない不親切さには、怒りを通り越して笑えてきますw。
当時はこれが限界だったとかそんな言い訳は通用しませんし、適当に作ったんだろ?と言われても仕方のない事でしょう。
高度のネタとして最高のクソゲーだと思いますよ!
レビュー
このゲームはクソゲーですが、ファンの方が作ったリメイク作「STARGAZER」は、
大変素晴らしいゲームですのでぜひプレイしましょう!
オススメ度 | ★★★★★ |
メジャー度 | ★★★★★★ |
難易度 | ★★★★★★★ |
セクシー度 | ★★★★★ |
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みさみさ♪