【レトロゲーム秘宝館-別館-】「源平討魔伝 (FC) 」

「源平討魔伝 (ファミコン版) 」ナムコ 1988年10月21日 発売
名作と誉れの高いアクションゲームであるアーケード版『源平討魔伝』。それをファミコンに移植した際に何をどう間違えたか、ジャンル自体が変わってボードゲームになってしまったため、FC移植を待ち望んでいたユーザーに多くの不評を買うことになってしまった。所謂、誰得移植ゲーである。

「コンピュータボードゲーム」とあるように、ゲームと一緒に付いてくる地図やコマやカードなどを使ってプレイする。 そして主人公の「景清」のコマを操って、陣取り合戦のように支配国を増やしつつラスボスの「頼朝」を倒すというのが大まかなゲームの流れ。
また、複数プレイも可能で、いずれかのプレイヤーが頼朝を倒した時点で終了。IIコンで魔物を操ることでIコンの景清を妨害することもできる。支配国から手に入れられる年貢の多いプレイヤーが勝ちとなる。

敵を倒したり景清を成長させたりするRPG的な要素は一応あるが、最初にその国を攻め込む時にくじを引き、その結果で難易度が異なってしまうため単なる運ゲーと化している。さらに、三種の神器のひとつ「八咫の鏡」の特殊攻撃全無効化能力があまりにも強力すぎるため、後半はただの作業ゲーと化す。

FC版『源平討魔伝』が発売された前年、同じFCでコナミが『月風魔伝』という、世界観もアクションも『源平討魔伝』に似過ぎているなゲームを出し、制作者自身が『源平討魔伝』に影響を受けて作ったと豪語する中々の完成度で、家庭用への『源平討魔伝』の移植を待ち望んでいたプレイヤーはこちらに流れてしまい、このFC版『源平討魔伝』の評判をさらに落とすことになった。

一回のプレイに何時間もかかるわりに、パスワードやバックアップ機能は存在せず、複数プレイというボードゲームらしい要素も、作品全体のクオリティの低さから、リアルのボードゲームをやったほうがマシ、というかアーケードの源平をプレイしたほうがマシ、と、散々な評価。唯一、BGMだけはAC版のBGM担当の中潟氏が手がけており、AC版源平を上手くアレンジしたものに独自の曲が加えられ評価は高い。

コメント

誰得移植にも程があるゲーム。まぁ当時誰もが源平の移植はFCでは無理だ!と思っていましたから仕方ないのかもしれませんが、無理なら無理なりに形を変えて頑張ってもらいたかったものですけどねぇ…いくらんでも変わりすぎだろと。
AC版源平討魔伝に特別な思いを持っている人は数多いことでしょうし、せっかくの名作ゲームをどういった判断でこんな風にしたのか、なぜ自らを貶めるような行動をとったのでしょうか。
名作の中に黒歴史あり…

レビュー

子供ながらに発売日に買わなくてよかった…と思わせてくれたゲーム。子供たちの良ゲーを見抜く目はこうして養われて行く…

オススメ度 ★★★★
メジャー度 ★★★★★
難易度 ★★★★★
セクシー度 ★★★★
関連情報

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Written by コッパペン

ビックウェンズデー代表(名ばかり)兼シナリオライターを勤めさせていただきますコッパペンと申します。製作においては主に、小説、シナリオの作成をメインにその他雑務を担当しています6月生まれの♂です。 サークル発足に至っては、以前から自分のやりたかったこと、目標としていたことなどを実現させる為に、日々精進していく所存であります。絵師れっどらーく君の協力を得てエロエロなモノをいっぱいこしらえてエンジョイ&エキサイティングー!と、まぁこんな野郎ですが一つヨロシクお願いします、ええ。